無事、双子を出産。お姉ちゃんNちゃんは、翌日には保育器から出て、
新生児室に移った。毎日来てくれる、義父母もガラス越しに顔を見れる
ので、とても喜んだ。第一印象は「眉間のしわ」
産まれてすぐに、眉間にしわ寄せるかな~。女の子なのに。私も
授乳が始まったので、抱っこすることができたし、泣き声も大きくて
安心した。よく見ると鼻が高い。目は一重かな。母乳はこの年で出るのか?
と思ってたけど、2日くらい経つと胸がはってきて出るようになった。
(あとから出なくなっちゃうんだけど・・)
弟のNくん。なかなか保育器から出れない。飲む力が弱く、体重も増えない。
私は心配でならなかった。そして、小児科の先生からの一言。
「違うかもしれないけど、一応、染色体異常の検査に出しておこうと思い
ますが、いいですか?」と。そのときは意味がよく分からず、「はい、
お願いします」と答えた。部屋に帰ってから、先生がダウン症を疑って
いることがわかった。一瞬にして、頭が真っ黒になり不安と動悸が私を
襲いだした。「まさか、まさか嘘でしょう・・」
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不安をかき消すために、スマホで「ダウン症」を検索しまくった。
「ダウン症の特徴」 つり目、二重、耳が折れている、体重が増えない・・。
不安をかき消すはずが、これらの項目がNくんにあてはまってしまう。
私の不安、落ち込みは、ますます激しく増大していった。
出産から4日経って、やっと新生児室から出てきてくれた。お姉ちゃんに
比べたら、軽い。ふにゃっとしてる。このふにゃっとしてるのも、ダウン症
の子の特徴。まだ検査結果を聞いた訳ではないのに、Nくんの顔を見ながら、
私は泣けてきてしまった。唯一救われたのは、おっぱいにしっかり吸い付いて
くれたこと。ただ、Nくんは泣かなかった。というか、泣く表情はするけど、
声が出ないのだ。べろを出して、泣く表情を30分くらいして、やっと絞りだす
ように声をあげた。べろを出すのも、ダウン症の子の特徴・・
赤ちゃんが泣くのなんて、当たり前のことと思っていた。泣いてくれなきゃ、
お腹がすいてるとか、オムツがぬれてるとか、暑いとか、いろいろが分からない!
「Nくん、泣いてくれ~」泣くことを願わないといけないなんて。日に日に
お見舞いの人が増える。「男の子と女の子だから、双子だけどあんまり似てない
ね」という言葉にドキっとする。だんだん私自身からも笑顔が消えていった。